形ある思い出
本日、一日かけて理科の教員だった亡き父の蔵書の整理をしました。
結果。
今まで本で溢れんばかりだった父の書庫はがらんと空になり、
私の手元には古本屋さんからいただいた本たちの対価、数百円が残りました。
遅々として進まなかった遺品整理が、少しだけ前進した安堵感と、
父が大切にしていたものを、私一人の判断で処分してしまった罪悪感。
そして何より、思い出を一つ失ったような喪失感。
形ある思い出は、いつか手放すべき時が来る。
心の中にある思い出は、ずっと最後まで私の中にある。
どっちがいいとか、悪いとか、そういうことではなくて。
ただ、今日は、父と久しぶりに本気で向かい合った気がしました。