焚き火 diary

火と向かい合う。自分が見えてくる。

青木ヶ原

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最近は仕事の休みの日は、もっぱら蝶の標本整理か、お世話になっている先生の研究のお手伝いで富士山麓に通っています。先日は、昆虫の生態調査で青木ヶ原樹海に行ってきました。

 

どうもこれまで、私の中でイメージがあまり良くなかった青木ヶ原

昔のテレビで、「自殺の名所」という紹介のされ方をすることが多かったからかもしれません。 

鬱蒼とした木々。 方位磁石を狂わせる溶岩地帯。 一度入ったら二度と帰ってこられない森・・・。 これまでのイメージはこんな感じですかね。

 

でも本当の姿は、全然違っていました。

一言で言ってしまえば、長居したくなるくらい、心の落ち着くいい森。でした。

(あ~だから、ここで命を終わらせようとする人がいるのかもしれないなあ。。。)

 

私の住む八ヶ岳周辺の森とは全然雰囲気が違います。 うまく言えませんが、もっと混沌とした感じ。 でも、観光で入れるエリアにはきちんと道も整備されているし、道さえ逸れなければちゃんと生きて戻ってこれます。(当たり前だけど) ただし、写真を見ても分かるように、360度同じような景色がどこまでも続くので、少し気を抜くと自分がどこに向かっているのか分からなくなる、というのも納得できました。 もしかしたら昔、この森に入って帰ってこられなかったというのは、この森の独特の景観が原因の一つなのかもしれません。

 

そして、方位磁石を狂わせるというのも嘘ではないようです。 ただそれは、磁石を岩の上に置いた場合だけ。 胸元の高さで見るぶんには問題ないとのことですが、やはり無防備にどんどん奥まで進んでいけるような森ではないようですね。

 

2時間ほどあれこれ調査して森を抜けたら、雪を抱いた富士山が待っていました。(残念。写真撮ってくるの忘れたー)

 

まだまだ私にとって未知の場所。 青木ヶ原のほんの端っこに入っただけで圧倒されて帰ってきました。 富士山エリア、懐の深さが半端ないです。 すごいわ。