裏葉色(うらはいろ)
先日参加した自然観察会。今回は『色』がテーマでした。その中でステキな言葉を一つ覚えたのでご紹介します。
和色の一つで『裏葉色(うらはいろ)』。
文字通り、葉っぱの裏の色を指す言葉です。
少し調べたら、柳の葉の裏側の色を表しているんだとか。 他の植物でも、葉っぱは表面に比べて裏面は薄くて暗い緑色をしていることが多いです。 今の色の表現としては『スモーキーグリーン』『モスグリーン』といったところでしょうか。
でも、やっぱり裏葉色が一番いい。
『うらはいろ』っていう響きがいい。
自然界のものを表す日本語(和語)って他にもたくさんありますね。 空の呼び名とか暦とか。雨や月の表現だってたくさんあります。 ほんとうに日本語って素晴らしいなって思います。
ちょっと話が逸れますが、私の母は言葉の使い方にとてもうるさい人でした。 私が中学生のころ、周りの友人が普通に使うようなちょっと汚い言葉を家でぽろっと言ったら、ものすごく怒って一週間口をきいてもらえませんでした(笑)。
そんな母でしたが、美しい日本語の表現もたくさん教えてくれました。 当時はまだその良さがよく分からなかったのですが、大人になった今、ようやくその価値が分かるようになった気がします。
毎日の生活の中で、ふとした瞬間に季節の移ろいを感じるとき、自然の美しさにはっとさせられるとき、教わった美しい日本語とともに 今は亡き母を思い出します。